著者
藤井 弁次
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.251-255, 1988-11-25 (Released:2011-06-07)
参考文献数
11
著者
池村 邦夫
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.59-66, 1995

多目的歯科接着性レジン「インパーバデュァル/ボンドシステム」の開発において, 新規接着性モノマーの4-acryloxyethyltrimellitic acid (4-AET), 新規重合触媒の5-モノ置換バルビツール酸 (5-MSBA)/BPO/第三アミンおよび接着性プライマーが発明された。本研究の目的は「インパーバデュアル/ボンドシステム」のエナメル質, 象牙質, 歯科用合金および陶材への接着性における4-AET, 5-MSBA/BPO/第三アミンおよび接着性プライマーの効果を評価することにある。
著者
豊島 義博 野村 義明 安田 登
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.134-142, 1995

1994年1月から1995年4月まで東京都内3ヵ所の診療施設で脱落を主訴として来院した患者の脱落歯の観察調査を行った。調査歯数342件について脱落物の分類を行い、そのうち289歯について統計的な分析を行った。調査歯の61.6%に2次齲蝕が生じていた。2次齲蝕を生じると思われた要因をそれぞれ2×2表にまとめカイ二乗検定をおこなった。その結果カリエスアクティビティ、セメント、処置医院、歯髄の有無、脱落物の種類に相関が認められた。このうちカリエスアクティビティは、脱落歯以外の齲蝕歯の有無をもって判定した。従来鋳造修復歯に生じる2次齲蝕は、修復物の不適合などが原因と言われていたが、本調査によりカリエスアクティビティとセメントが大きな病因であると考えられた。今後はセメントのもつどのような機能が齲蝕と相関するか、検討する必要がある。
著者
原 麻由子 秋本 尚武 大森 かをる 桃井 保子
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.226-236, 2004-12-15 (Released:2011-06-07)
参考文献数
11

コンポジットレジンの表面性状の違いが表面滑沢材の物性におよぼす影響を, 超微小押し込み硬さ試験およびSEM観察により検討した.被着体としてコンポジットレジンを使用し, 光重合前, 光重合後, そして光重合後にレジン表面を研削し未重合層を除去した3つの条件を被着面とした.使用した表面滑沢材は, コンポジットレジンの表面滑沢材であるBisCoverと「ホワイトコートTM」に含まれるトップコートの2種類である.各被着体表層に表面滑沢材を塗布し, 光重合後表面滑沢材表層および断面における硬さを超微小押し込み硬さにより測定した.結果より, 被着体となるレジン表層に未重合層が存在する場合, トップコートは表層の硬さが低いのに対し, BisCoverは硬さに違いが認められないことから, トップコートの重合は被着体の状態に影響を受けることが示唆された.
著者
風間 龍之輔 福島 正義 岩久 正明
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.214-219, 2001-12-15 (Released:2011-06-07)
参考文献数
9

「Cerec 2」システムにおける臼歯部クラウンの支台形態が, クラウンの適合性に与える影響について検討した.ヒト抜去下顎大臼歯に全部被覆冠の支台を形成した.辺縁の位置の設定は水平型と傾斜型の2条件, 咬合面形態は平坦型と逆屋根型の2条件とし, 「Spacer」設定は30μmとした.各条件につき5個のクラウンを製作した.作製されたクラウンは接着性レジンセメントで支台歯に合着された.合着試料を歯冠中央で近遠心的に切断し, その断面上の7つの測定点で接着性レジンセメントの厚さを測定顕微鏡で計測した.その結果, 辺縁の位置設定が水平型および咬合面形態が平坦型のクラウンが最も良好な適合性を示した.
著者
小石 良和 柳田 廣明 田上 直美 松村 英雄 熱田 充 中村 光夫
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.62-67, 2003

装着用レジン強化型グラスアイオノマーセメントと金銀パラジウム合金の接着強さを評価した. 1種は機能性モノマーとして6-メタクリロイルオキシヘキシル2-チオウラシル-5-カルボキシレート (MTU-6) を含む材料 (イオノタイトF) であり, 残りの5種は在来品 (クシーノセムプラス, ビトレマールーティングセメントファストセット, フジリュート, フジリュートBC, フジルーティングS) である. 金属試料を50μmのアルミナでサンドブラスト処理を行った後に6種の装着材料で接着し, 熱サイクル0回および20,000回後にせん断試, 験を行った. いずれの材料も熱サイクル後は有意に接着強さが低下した (p<0.05). イオノタイトは熱サイクル前後ともに6種の材料中で最も高い接着強さを示した (50.4, 14.3MPa). また, この材料は熱サイクル後において, 熱サイクル前のフジリュート, フジリュートBCと同等の接着強さを示した.
著者
宮本 弘平 高橋 世紀 安倍 敏 遠藤 達雄 小松 正志
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.187-197, 2002-12-25 (Released:2011-06-07)
参考文献数
35

これまで, ハロゲンランプ (HA) を光源とする光照射器が光重合型コンポジットレジンの重合に用いられてきた. 近年, キセノンランプ (XE) や青色発光ダイオード (LED) を用いた光重合器が開発され, 臨床応用されている. これらの光照射器は照射時間の短縮や発熱量軽減という利点をもつが, コンポジットレジンの重合や接着に与える影響については不明な点が多い. この研究では各種光照射器の使用によるコンポジットレジンの硬化と接着強さに与える影響について調べた. 各種光照射器の光強度を測定し, 3種類のコンポジットレジンを用い試料を重合後, ビッカース硬さ, 新鮮抜去牛歯に対する引張接着強さを測定した. 光強度はHA, XE, LEDの順に348mW/cm2, 1, 993mW/cm2, 131mW/cm2であった. XEおよびLED使用群で, すべてのコンポジットレジンのビッカース硬さはHA使用群に比較して低かった. XEはその高い光強度によって, 5秒間のみの光照射でボンディング材の重合に有利であると思われた.