著者
小幡 元樹 前川 仁孝 若尾 真治 小貫 天 笠原 博徳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.75, pp.13-18, 1997-08-19

現在、超電導モータ等の電気機器の開発にあたっては、発生する電磁界の解析が必須となっている。この電磁界解析手法として従来、有限要素法(E)あるいは境界要素法(E)が広く用いられている。有限要素法は、一般的に非線形性を含む不均一な領域の解析に適しており、境界要素法は均一な無限領域の解析を得意とする。しかし電磁界解析においては、磁性体のような非線形領域と周りの空気領域のように無限に広がる領域を含むため、解析時間を短縮し、さらに精度向上を目指し、著者らはFEMとBEMの長所を組み合わせた有限要素・境界要素併用法を提案している。この併用法により、FEM,BEMのみを用いた場合と比べ、計算時間は大幅に短縮されるが、本手法を用いても、大規模問題に対しては依然として長時間の解析時間を要する。そこで、本論文ではこの解析時間を短するための並列処理手法を提案し、NEC Cenju?3上で手法の性能評価を行った結果について述べる。現在、超電導モータ等の電気機器の開発にあたっては、発生する電磁界の解析が必須となっている。この電磁界解析手法として従来、有限要素法(E)あるいは境界要素法(E)が広く用いられている。有限要素法は、一般的に非線形性を含む不均一な領域の解析に適しており、境界要素法は均一な無限領域の解析を得意とする。しかし電磁界解析においては、磁性体のような非線形領域と周りの空気領域のように無限に広がる領域を含むため、解析時間を短縮し、さらに精度向上を目指し、著者らはFEMとBEMの長所を組み合わせた有限要素・境界要素併用法を提案している。この併用法により、FEM,BEMのみを用いた場合と比べ、計算時間は大幅に短縮されるが、本手法を用いても、大規模問題に対しては依然として長時間の解析時間を要する。そこで、本論文ではこの解析時間を短するための並列処理手法を提案し、NEC Cenju?3上で手法の性能評価を行った結果について述べる。Recently, for development of electrical appliances like super conductive motors, analysis of a generated electro-magnetic field is required. As a method of the electro-magnetic field analysis, the Finite Element Method (FEM) and the Boundary Element Method (BEM) have been widely used. The FEM is suitable for analysis of infinitely extending fields. The electro-magnetic field to be analyzed for electrical appliances, however, includes non-linear and infinite subfields. Taking into consideration these factors, the authors have been proposing a hybrid FE and BE method to take full advantages of these two method. Though analysis time by the hybrid FE and BE method compared with the FEM or BEM is significantly reduced, high precision analysis for large scale needs a large analysis time. To reduce analysis time, this paper proposes parallel processing scheme for a distributed many multiprocessor and evaluate its performance on NEC Cenju-3.