著者
有馬 直道 小迫 知弘 久保田 龍二 吉満 誠
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

HTLV-1関連蛋白が成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)発症予防のための細胞障害性T細胞(CTL)誘導型ワクチンの標的になりうるか検証した。HBZを新たな標的として検討した。これまでHAMの症例ではHBZ特異的CTLをテトラマー試薬を用いて検出することができた。Tax特異的CTLが検出できたATLにおいてHBZ特異的CTLは検出できなかった。造血幹細胞移植後症例においてもHBZ特異的CTLは検出できなかった。HBZはTaxと異なり、ATL細胞に恒常的に検出される蛋白であるが、CTLの標的とすることには、抗原性が低く十分なATL発症予防効果やATL治療効果を得られない可能性があると考えられた。