著者
尹 在龍 塚原 安久 〓谷 信三
出版者
THE SOCIRETY OF RUBBER SCIENCE AND TECHNOLOGYY, JAPAN
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.7, pp.495-503, 1993
被引用文献数
1

エチレン•プロピレン•シエン3元共重合ゴム(EPDM)と天然ゴムとの共加硫特性を改善するためにEPDMをプロム化し(約24%). 天然ゴムとのプレンドの特性についてEPDMのものと比較し検討を行った. プロム化EPDM(BEPDM)単独の試料についてみると示差走査熱量計(DSC)より求めたTgおよひ動的粘弾性試験機(DMA)より求めた貯蔵弾性率, tanδの温度分散曲線はBEPDMとEPDMの両者てほぼ同じ結果を示し, 2.4%のプロム化によるEPDMの性質の変化は小さいことがわかった. 一方. 昇温に伴う重量減が5%に達する温度についてみるとBEPDMてはEPDMに比へ, 約15°C高温側にノフトし, 耐熱性がEPDMより上昇することかわかった. さらに, 同一条件ての加硫速度についてはEPDMより著しく増大した. 天然ゴムとのフレント物については, EPDMのプロム化に伴う加硫速度の増加て天然ゴムとの共加硫性が改良され. 引張り物性が増大した.<br>また. ゴム/ゴム接着性に対するプロム化の効果も大きく. BEPDMかEPDMに対して. 約2倍高くなった結果が得られた. さらに, プレント物の破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)て観察した結果. NR/BEPDMのプレント物の破断面がNR/EPDMのプレント物より荒く, 共加硫性の向上が認められた.