著者
山内 典子
出版者
東京女子医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

術後せん妄が遷延した場合、終末期せん妄により家族の体験は一部異なっていた。前者では《見通しのつかない不安と疲労》、《医療者に対する申し訳なさと怒り》、《患者に対する不憫さ》、後者では《元気だった頃の患者との遠ざかり》、《幻覚・妄想に戸惑う》、《妄想の中にある安寧を知る》、《妄想の世界に入り対応する》などのテーマが抽出された。今後、多様なせん妄の体験に即した家族ケアを考案していく必要性が示唆された。