- 著者
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山口 和弘
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.69, no.10, pp.453-458, 2019-10-01 (Released:2019-10-01)
国際的なビジネスの展開には,日本だけでなく外国においても特許権,実用新案権,意匠権及び商標権からなる産業財産権を取得することが重要となる。しかしながら,産業財産権の分野において「国際特許」や「世界特許」と呼べる形で国際的に単一の権利が付与されて活用できる制度は存在せず,日本で出願し取得した権利は日本でのみ効力を有するものとなっている。そのため,産業財産権が必要な国々で別々に出願することで権利を取得し,活用することが原則となっているが,その過程で生じる負担や諸問題を緩和するために様々な国際条約が締結されている。そこで,本稿では,初学者が知っておきたい条約を中心に概要を紹介する。