著者
山口 洋一朗 帖佐 悦男
出版者
メジカルビュー社
巻号頁・発行日
pp.432-433, 2019-04-19

主に手や指の刺傷などから発生する化膿性屈筋腱腱鞘炎でみられる診察所見であり、処置が遅れると屈筋腱壊死をきたすため、身体所見を知っておくことが重要である。なお、筆者らが渉猟しえた範囲ではKanavel四徴に該当する表現で記載してある英語文献は認められず、Kanavel signやKanavel'ssignsといった表現のみであったため、Kanavel四徴はわが国独自の表現である可能性が高いと思われた。なお、『整形外科学用語集第8版』では「Kanavel徴候(Kanavel sign)」と記載されている。