著者
山本 修吾 林 豊彦 中山 貞夫 伊藤 建一 鈴木 禎宏 古賀 良生 宮川 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.96, no.257, pp.101-108, 1996-09-25
被引用文献数
14

本論文は, 人工膝関節置換術(total knee arthroplasy, TKA)により人工膝関節に置換した膝関節運動の術中測定について述べたものである. この測定のために, 術中計測に必要な滅菌, 操作性, 精度の諸条件を考慮し, 著者らは高分解能リニアCCDカメラを用いた光3次元測定装置を開発した. 二つの人工関節コンポーネントに各4個, 計8個のLEDを取り付け, その3次元位置を左右3台, 計6台のCCDカメラを用いてサンプリング周波数100Hzで測定する. カメラキャリブレーションの後, 精度評価実験を行った結果, LED位置の測定誤差は0.24mm以内, 空間分解能は0.06mmであることが明らかとなった. また切断肢を用いた予備実験から, 本システムは術中測定に必要とされる操作性と精度を十分に備えていることが判った.