著者
小平 秀一 尾鼻 浩一郎 高橋 成実 三浦 誠一 高橋 努 山本 楊二朗 末次 大輔
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

北米・太平洋岸のカスカディア地震発生帯は、南海トラフと同様に比較的若い海洋プレートの沈み込みに伴う巨大地震発生帯であり、M9クラスのプレート間巨大地震が発生したことが知られている。双方の沈み込み帯の比較研究を目的として海底地震計を用いた地震観測をカナダ・バンクーバー島沖の北部カスカディア地震発生帯で実施した。観測の結果、カスカディア地震発生帯浅部の地震活動は、南海トラフに比べても極めて低く、1700年の地震以降プレート間固着が完全に回復している事を示している可能性があるとともに、プレート境界の構造的な不均質性が極めて低いことを示していると考えられる。