- 著者
-
山本 浩敬
- 出版者
- 社団法人 日本写真学会
- 雑誌
- 日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.1, pp.5-11, 1997-02-25 (Released:2011-08-11)
- 参考文献数
- 23
- 被引用文献数
-
2
エチレンジアミン4酢酸 (EDTA) が鉄錯体として写真処理液に用いられるようになってから, 既に半世紀近くに及ぶ。しかし, 近年, EDTAは, 自然環境中における難分解性への懸念から, 一つの過渡期を迎えつつある。EDTAの代替を目指す生分解性キレート剤の研究開発においては, キレート性能, 生分解性, 低コストの三条件を同時に成立させることが望まれる。今回は, 写真業界と並んで生分解性キレート剤を要望する声が強い洗剤ビルダー分野を主に取り上げ, 当社研究開発の環境問題への取組みの一端を紹介したい。