著者
山根 義則 櫻井 幸一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.95, no.353, pp.29-39, 1995-11-16
参考文献数
20
被引用文献数
1

鍵寄託方式における,裁判所に認められた盗聴を制限する方法について考察した.簡単な解決方法としては,盗聴期間に制限がついた鍵を利用することである.しかし,この方法は長期間でたくさんの鍵を必要とすることから能率が悪い.そこで提案する方法は,ブラインド復号化のプロトコルを応用することである.ブラインド復号化とは,暗号文の所有者は鍵の所有者に暗号文を明かさず,鍵の所有者は暗号文の所有者に鍵を明かさないで,文書を復号化することである.今回,ElGamal 暗号によるブラインド復号化方式を新たに提案し,それを利用したKey Escrow System を紹介する.