著者
山田 奈生子
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学マネジメント学部紀要 (ISSN:13481118)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.195-210, 2008-03

行財政の構造改革は外交・安全保障、経済運営と並び基本的政策課題である。わが国が構造的な財政危機を抱えるなか、ともにその政治の主要テーマを「行財政の構造改革」とし5年間の本格政権を全うした中曽根政権と小泉政権。夫々の政治手法、時代認識、国家ビジョンの違いがその成果にどのように影響を及ぼし、結果として国民が手にした具体的成果とは何であったのかを検証することは、今後わが国の行財政の構造改革をさらに推し進めていく上で必要なことであると考える。本論文では、国民が「行財政の構造改革」により具体的成果を手にするためにはどのような手法をとるべきなのか。その答えを求める一つの方法として中曽根内閣の行った行財政の構造改革の手法と成果について論じる。