- 著者
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橋本 良子
山田 順常
林 進
中島 襄
城戸 国利
- 出版者
- 近畿産科婦人科学会
- 雑誌
- 産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
- 巻号頁・発行日
- vol.28, no.1, pp.83-86, 1976-01-01 (Released:2011-10-11)
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
-
2
われわれは, 半年前より持続する緑色帯下を主訴として来院し, レ線撮影により腟内に鈴を発見した1例を経験したので報告する. 患児は4才. 全身状態には異常なく, 外陰部は発育正常で外傷はなかったが, 発赤湿潤して悪臭があり, 腟スメアはI°~II°であった. 肛門診で前方に硬い腫瘤を触れ, 腟内に挿入したゾンデの先端に金属様の抵抗があったので, レ線撮影を行なったところ直経約1cmの鈴が描出された. 入院の上, 全麻下に子宮鏡を腟内に挿入して鈴の位置を確認し, 肛門から示指をもって容易に圧出し得た. 幼女の腟内異物は稀で, かつ診断が困難な場合が多いので, 文献的考察を加えて報告した.