著者
宮﨑 弘太郎 野村 智洋 秋吉 祐一郎 南川 智彦 真田 京一 山﨑 裕太郎 橋野 悠也 柴田 陽三
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.494-497, 2018

<p>【はじめに】高位脛骨骨切り術における骨切り面と膝窩動脈との距離・位置関係について検討を行った.【対象と方法】当院で2016年4月~2017年7月までに施行した膝MRI検査のうち3Dデーターが保存されMPR画像の再構成が可能であった症例を用いて検討を行った.内側開大式楔状高位脛骨骨切り術時の骨切りを想定し,内側関節面から3.5cm遠位の脛骨内側縁から腓骨頭へ向かう骨切り面のMRI画像の再構成を行い,脛骨後縁と膝窩動脈との最短距離および脛骨内側縁からの位置関係の評価を行った.【結果・考察】高位脛骨骨切り術における膝窩動脈損傷は非常に稀な合併症ではあるが,損傷時の治療は緊急手術を要する重篤な合併症の一つである.高位脛骨骨切り術における骨切り面と膝窩動脈との距離・位置関係に関して検討を行ったので若干の文献的考察を加え報告する.</p>