- 著者
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岡崎 大紀
新村 辰臣
光武 慎一朗
半仁田 勉
- 出版者
- 西日本整形・災害外科学会
- 雑誌
- 整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.1, pp.44-46, 2014-03-25 (Released:2014-07-01)
- 参考文献数
- 7
【目的】当院では橈骨遠位端骨折において遠位関節面の骨片が小さな症例に対して,掌側ロッキングプレートであるAcu-Loc distal radius plate system(Acumed社;以下,Acu-Loc)を使用した内固定を行っている.その治療成績を検討し報告する.【方法】2010年1月から2012年12月までの間,本骨折に対して掌側ロッキングプレート固定を行った274症例のうち,Acu-Locを使用した63症例を対象とした.骨折型はAO分類でA-type19例,B-type3例,C-type41例であった.治療成績についてはCooneyの評価基準を用いた.【結果】Excellent:43例,Good:19例,Fair:1例と概ね良好な術後成績を示した.【結論】Acu-Locはプレートをより遠位に設置でき,遠位スクリューを関節面近傍に刺入できるため,遠位骨片が小さい症例で良好な成績を得る事ができた.しかし,いわゆるWatershed Lineを超えるプレートであるためFPL損傷などの報告もあり,慎重な手術適応が必要となる.