著者
岡崎 毅久
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.71(1996-SE-110), pp.25-30, 1996-07-25

システム・テストとは、システム自身が製品目標との間に不一致があるかどうかを発見するプロセスである。したがって、システムとしての機能、性能、操作性などについて、特にユーザー視点を意識しながら、その妥当性確認(alidatio)の立場からテストを行い、評価を行うことが基本となる。しかし、システム・テストが最も困難なテスト過程である理由は、その主要目的に対して、テスト設計手法が知られていないことである。今回、システム・テストを計画するに当たって、その主要目的をできるかぎり達成させるために、ソフトウェアを評価するための品質モデルの応用を検討し、その外部的な品質特性に基づいてシステム・テストを設計し、実施した。本稿では、その品質特性を利用した設計方法を紹介するとともに、その効用および課題についての考察を述べるものである。