著者
大場 克哉 橋本 誠 藤倉 成太 宗平順己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.75, pp.73-80, 2005-07-29
被引用文献数
1

近年、サービス指向アーキテクチャ(SOA)が、新しいソフトウェアアーキテクチャとして注目されているが、SOAに基づいたサービスおよびビジネスモデル設計に関する方法論はいまだ確立されているとは言い難い。本稿では、SOAアプリケーション設計のためのUML拡張およびその適用プロセスを提案し、実例とともに、現状の課題を提示する。Service-Oriented Architecture (SOA) is emerging in the area of software architecture. This paper provides a concept of development process, reference architecture and a new UML profile for SOA systems development and integration. The proposed development process allows system architect to cooperate with business analysts by leveraging the UML. SOA profile allows developer to model SOA system including interactions of services and business process that orchestrates services. This paper demonstrates how to use the proposed profile, and discusses issues remaining in the area of SOA.
著者
野田 隆広 北川 結香子 藤本 強 鈴木 英夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.30, pp.193-200, 2004-03-19

エクストリームプログラミング (XP) を促進することを目指した オフィス環境設計事例を報告する.我々のプロジェクトでは教育支援システムの研究開発を行っている.研究の進展にともなって開発システムに当初予定していなかった新しい機能が追加されることがしばしばであり 変化に迅速に対応できる開発手法として XP を採用することにした.我々はプロジェクト立ち上げ時に 幸運にも空きスペースを与えられ 自由にレイアウトを決定できた. オフィス環境はソフトウェア開発において生産性を大きく向上させる要素でもあるので アレグザンダのパタンランゲージを利用して XP の導入が容易になるようなオフィス環境設計を心がけた.We report a case study of designing an office environment to facilitate extreme programming. We have been researching and developing education-support systems. While developing them, we often expanded and improved their functions. Consequently, we have been looking for a software-development methodology which can embrace changes, and found XP. XP is designed to enable us to respond to changing requirement of software. Fotunately, we could use a extra learge empty room and arrange furnitures where we wanted. Because an office environment is an important element which affects software productivity, we planned an office environment that made XP installation easier, to facilitate XP.
著者
日野克重
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1984, no.64(1984-SE-040), pp.73-78, 1985-02-07
著者
花田収悦 高橋宗雄 長野宏宣 田野実裕之
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1982, no.44, pp.1-10, 1982-11-30

大規模ソフトウェアシステムを対象とするバグ原因解析自動化方式及びこれに基づく試作経験について述べる。大規模ソフトウェアの運用開始後のバグ原因解析は,その開発に従事した熟練者の知識に依存しているのが現状である。運用サービス中に発生したバグの原因解析のための情報としては,システムが内部矛盾を検出した時点で出力されるメモリ情報のダンプリストが与えられる。その解析の手順はシステムを構成するプログラムのデータ領域の内容から実行の経過や矛盾を生じた原因を推定するものである。この手順のうち,データ内容の検索と値のチェックについては機械化による高速かつ網羅度の高い作業が可能と考えられる。ここでは,プログラム中で使用するデータ構造に対して与えられたデータチェック条件を用いて,バグ発生時,あるいはバグ再現時のメモリ内容を自動チェックする方式について提案し,この方式の試作システムCHASE (CHecking and Analyzing System for program Errors)について述べる。はじめに既存のテストデバッグ自動化方式で採られてきたソースコードへのチェック条件挿入法(アサーション)を大規模システムへ適用する場合の問題点と我々の採った解決法について述べる。次に,チェック条件の記述方法とこれを基にしたデータ診断の実現方法について述べる。更に,チェック対象とするメモリ情報の収集方法を示し,このうちの1つであるバグ再現時の実行履歴の圧縮方法について述べる。最後に,試作したCHASEを2つのコンパイラのバグ解析に適用した結果について述べる。
著者
河野善彌
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.92(2001-SE-133), pp.55-62, 2001-09-19

最高で最善のソフトウエア設計者の設計知識構造をモデル化した.その内部構造と外部特性は,実際の人の設計の場合と合致する.それ故Industrial Engineeringがソフトウエアの場合にも適用可能になる.これらから産業界のニーズに応えて,現状より拡張したIndustrial Software Engineeringを確立することを呼掛けている.
著者
野村 研仁 仲田 恭典 井上 克郎 鳥居 宏次 木村 陽一 米山 寛二 ノムラ ケンジ ナカタ ヤスノリ イノウエ カツロウ トリイ コウジ キムラ ヨウイチ ヨネヤマ カンジ Nomura Kenji Nakata Yasunori Inoue Katsuro Torii Koji Kimura Yoichi Yoneyama Kanji
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.38, pp.1-8, 1987-06-24

プログラムの実行時エラーの原因を効率よく発見するためには,デバッグに関する多くの経験的知識が必要である.熟練したプログラマーは,処理系が発生する実行時エラーメッセージを見ると,過去の経験に照らし合わせていくつかのエラー原因を推測し,ソースプログラムや実行結果を詳しく調べることによりエラー原因を特定する.実行時エラーメッセージを認識してからエラー原因を推定するまでの間に熟練したプログラマーが行う推論に用いる知識は,実行時エラーの原因診断システムには,ほとんど用いられていないのが現状である.本稿では,熟練プログラマーがデバッグの際に用いる知識の整理,これらの知識および推論方法を用いるPL/Iプログラムの実行時エラー原因診断エキスパートシステムの試作について報告する.When 'expert' programmer debugs programs, he uses many heuristic knowledges to find out the causes of errors. He at first infers the candidates for the causes of the errors from error messages and next verifies each candidate. Using these domain knowledges, we designed an expert system for diagnosing run-time errors in PL/I programs. We had devoloped a prototype of this system on the XEROX 1108 using the KEE. This prototype infers the cause of "data exception error", which practically happens frequently, in such a way that at first generating the hypothesis from error messages and then verifying these hypothesis.
著者
中谷 多哉子 大西 淳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.38, pp.57-64, 1998-05-15

第4回アジア・太平洋ソフトウェア工学国際会議(APSEC'97)は1997年12月2日から12月5日に渡って香港において開催された。本稿では会議の概略と印象について述べる。The 4th Asia Pacific Software Engineering Conference (APSEC'97) has beenheld in Hong Kong, China, from December 2nd through 5th, 1997. In this article, we will briefly summarize this conference.
著者
高橋 透 大久保弘崇 粕谷 英人 山本 晋一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.35, pp.41-48, 2006-03-23
被引用文献数
2

XSDML は,CASE ツールで利用される情報がマークアップされたソースプログラムの XML 表現である.本稿では,木に対する差分抽出アルゴリズムをXSDML に適応させた XSDML Diff を提案する.XSDML Diff を用いることでプログラムのバージョン間の木構造を意識した差分を CASE ツールで扱えるようになる.XSDML Diff の特徴は,一般に大きな計算量を必要とする木の差分抽出アルゴリズムに対して実用的な時間で動作すること,差分を構成する編集操作がプログラムに対する編集の操作に対応していること,そしてCASEツール応用に適した差分表現の出力形式を持つことである.This paper presents XSDML Diff that is an algorithm for detecting changes for XSDML, which is XML representation of source program for CASE tool platform. XSDML Diff compares two files with concentrating on their tree structures. Features of XSDML Diff are : (1) it works in practical time, while usual tree diff algorithms require large amount of time. (2) tree edit operations are chosen to match source program edit operations. (3) its output format suits CASE tool applications.
著者
島田 隆次 市井 誠 早瀬 康裕 松下 誠 井上 克郎
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.112, pp.31-38, 2008-11-12

クラスやメソッドなどソフトウェアの構成要素であるソフトウェア部品を再利用することで,ソフトウェアの品質や生産性が向上するといわれている.開発者はソフトウェア部品検索システムを用いたキーワード検索により再利用可能なソフトウェア部品を得ることができる.しかしキーワード検索を用いた再利用には,開発者が意識しないと検索が行われないなどの問題点がある.それに対して,開発者の指示なしに自動的にソフトウェア部品を検索する手法が提案されているが,その手法では入出力仕様が完全に一致するものを検索するため,入出力仕様に変更を加えれば再利用できるような部品は発見できない.そこで本稿では,そのようなソフトウェア部品も検索できるソフトウェア部品の自動推薦手法を提案する.提案手法では,ソースコード中に数多く現れるコメントや識別子を利用し,自然言語に対する検索手法である LSI を応用して暖昧さを許容する検索を行うことで,多少の変更を加えれば再利用できるようなソフトウェア部品も推薦することができる.また,提案手法を実装したソフトウェア部品の自動推薦システムを作成した.Reusing software components like classes and modules improves software quality and productivity. Software developers often retrieve available components by keyword search using software component retrieval system. However the developers who will not search for components can not retrieve reusable components. To address this issue, software component retrieval technique without developer's instruction was proposed. However developers can not discover available components that need change using the technique because it searches components having same input and output specification to requested one. In this paper, we propose the automatic software component recommendation technique that can retrieve such software component. Proposed technique vaguely retrieves reusable components including the ones that requires small modification to reuse based on the LSI technique using comments and identifiers in source code. In addition, we have developed the automatic software component recommendation system that implements the proposed technique.
著者
岸 知二 野田 夏子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.119, pp.9-16, 2005-11-29
被引用文献数
1

アーキテクチャ設計にモデル検査技術を適用するに際しては、設計モデルと検証モデルの間に厳密性や詳細度にミスマッチIn applying model checking techniques to software architectural design verification, there occur some problems, such as mismatch between design model and verification model in its strictness and preciseness. In this paper, we propose a method for applying model checking techniques to architectural design verification, in which we based on results from software architecture field. We also introduce a case study, in which we apply the method to actual embedded software design verification.
著者
小室睦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.55, pp.57-64, 1995-05-31
参考文献数
6

Dylan (Ynamic LANguag)はSmalltalk,CLOSの系譜に属する新しい動的オブジェクト指向言語(ODL,Object Oriented Dynamic Languag)である。Dylanはすぐれた開発環境、デバッグの容易さ、自動メモリ管理など動的言語の特長を保持する一方、小さいアプリケーションの作成、高い実行効率といった、従来C、C++などの静的言語に帰せられていた特長をも実現できるよう設計されている。Dylanはすべてがオブジェクトからなるオブジェクトシステムを持つ点ではSmalltalkに似ているが、メソッドディスパッチや関数定義の扱い方など多くの言語仕様にはCLOSおよびSchemeの影響が見られる。Smalltalk,CLOSに代表される既存の動的オブジェクト指向言語とDylanとの大きな違いは開発環境と実行環境の分離というコンセプトにある。
著者
安東 孝信 山城 明宏 神谷慎吾 山本修一郎 峰岸 巧 永田 守男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.22, pp.109-116, 2003-03-06
被引用文献数
3

OMGはMDAと呼ばれる技術を発表し,またそれに用いる表記としてUML Profile for EDOCをまとめている.これらは仕様としてまとめられているが,効果的な利用方法はまだ明らかにされていない.そこで我々は,簡単な業務システムを対象に, 実際に設計モデルまでを構築する試作を通して,MDAやUML Profile for EDOCに基づくシステム開発のノウハウの収集や実現可能性の検討を行い,実適用への足がかりを得ることができた.本論文では,この試作を通して得られた知見から,ソフトウェア生産技術に関する従来手法との関係/比較や,実適用に向けて今後解決せねばならない課題等について考察する.OMG published MDA as a new software development technology. OMG is specifying UML Profile for EDOC as a tool for the MDA. However, effective use of them has been unclear yet. So we have made a feasibility study using these new technologies through actual development of a simple business application. We got some clues for practice using these new technologies through the study. Based on the result, this paper describes relations and comparisons between these new technologies and some typical existing software development technologies. In addition, some left unsolved problems for practice picked up from the study are described.
著者
水野 佑基 金子 伸幸 中元 秀明 小川 義明 山本 晋一郎 阿草 清滋
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.35(2006-SE-151), pp.121-128, 2006-03-24

本稿では,GUI抽象化規則を用いて実装言語とGUIツールキットに対して柔軟に抽象GUI記述を生成するする手法を提案する.ウィジットと直接操作を表現するGUIプログラミングモデルと,共通GUIツールキットを定義する.抽象GUI記述はGUIプログラミングモデルに従い,共通GUIツールキットを用いて記述される.実装言語やGUIツールキットごとに異なるGUIコードと抽象GUI記述の対応付けをGUI 抽象化規則として定義する.GUI抽象化規則に基づきGUIコードから抽象GUI記述を生成するシステムを提案し,異なる実装言語とGUIツールキットで実装された同一のGUIアプリケーションを同じ抽象GUI記述へと変換できることを確認した.
著者
福田昌弘
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.29(1983-SE-032), pp.1-8, 1983-09-28
著者
松本均 平塚芳隆 徳永靖夫
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1981, no.48(1981-SE-022), pp.37-42, 1982-02-09
著者
銅島 康 上田 賀一
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.29(2004-SE-147), pp.1-8, 2005-03-17

現在のソフトウェア開発では,設計にはUMLを用いるのが一般的である.設計作業にはUML設計とUI設計を含むにもかかわらず,最初からUML設計にUI設計を取り入れた設計作業を支援するようなツールは見当たらない.そこで本研究では,UML設計とUI設計の関連情報にUML設計で用いるメソッドとUI設計で用いるウィジットのリンクを取り上げ,これらの関連情報を入力できるような設計支援ツールを提案する.本支援ツールにより,UML設計とUI設計の関連情報を入力しUML設計の中に残すことができる.その上で設計作業することで,外部仕様と内部仕様のつなぎ目の検討漏れなどを防ぐことができ,設計の精度を高めることができる.
著者
Toshiya Hikita MasaoJ.Matsumoto
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.25(1994-SE-103), pp.73-80, 1995-03-09

In recent years particular CASE tools/languages called the application builders has enabled major part of programming process in software development to be automated. This paper discusses the approaches to simplify specifications giving for application builder which is based on concepts and terms of business application domain. We proposed a domain-oriented specification language called "kusanagi" using knowledge of business application domain. At last this paper reports that productivity has been largely improved by kusanagi in real software developments.
著者
吉澤 圭介
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.64(2002-SE-138), pp.27-34, 2002-07-11

組込みソフトウェア開発における開発規模の尺度(サイズメトリクス)としてスケールポイント法を考案した。スケールポイントとは入出力を行う機器の数・画面数・通信コマンド数という開発規模と関係の深い3つの指標から求めるものである。開発規模と開発工数には相関があることから、過去のプロジェクトの実績から規模と工数との関係式を統計的に求め、この式を用いて見積り対象の開発工数を予測することができる。本稿ではスケールポイント法による開発工数の見積りの有効性を一般的に知られているLOCと比較することにより示す。さらにこの手法を実際のプロジェクトの開発工数見積りおよび計画立案に適用した事例について報告する。