著者
菅原 徹 佐渡山 亜兵 上條 正義 岡本 宜久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.341, pp.41-44, 2002-09-20
参考文献数
7
被引用文献数
2

本研究の目的は生活用の製品を使用をしているときに生じる情動変化を顔面筋の筋電図計測によって推定することである.まず,顔面筋の筋活動を精度よく計測するために,多点電極を使用して筋の神経支配帯の位置を確認した.次に表情筋と咀嚼筋を同時に計測した.その結果,両者の筋活動は互いに密接に関連していることから,顔面筋の活動を計測する際には咀嚼筋の活動をモニターすることが必要であった.第3に閾値を設定することによって,顔面筋の活動レベルを2値化した.2値化された頻度によって快-不快の情動を定量的に表現した.応用例として,ドライビングゲーム中及び自動車運転中の顔面筋の活動を計測し比較した.その結果,アンケートから引き出せなかった情動変化が顔面筋の活動から計測できた.