著者
平 大樹 角本 幹夫 岡野 友信 寺田 智祐
出版者
日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会会誌 (ISSN:21880077)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.51-54, 2019-05-20 (Released:2019-05-20)
参考文献数
14

エアロゾル吸入療法は喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD, chronic obstructive pulmonary disease)の治療の第一選択となる.しかし,患者の吸入動作により薬物が治療部位に送達される必要があるため,患者が適切に使用することが十分な治療効果と低い副作用発現の両立に必要不可欠となる.吸入器は大きく分けて,粉末吸入剤(DPIs, dry powder inhalers),加圧式定量噴霧式吸入器(pMDIs, pressurized metered dose inhalers),ソフトミスト吸入器(SMIs, soft mist inhalers)およびネブライザーの4種類に分類される.最適な吸入方法は各々の吸入器によって異なるので,医療者による適切な吸入指導(吸入支援)が非常に重要となる.本稿では,各々の吸入器について,その特徴と吸入支援方法を概説すると共に,吸入支援に関する地域連携事例を紹介する.