著者
岡野 晶子
出版者
医学書院
雑誌
看護管理 (ISSN:09171355)
巻号頁・発行日
vol.21, no.11, pp.981-984, 2011-10-10

米国の医療は複雑化する医療制度や国民の健康問題,医療技術の高度化,医師不足,研修医の勤務時間の制限,診療報酬の削減,入院期間の短縮化,安全対策の強化のために,従来の医師中心の体制からNurse Practitioner(NP)やPhysician Assistant(PA)を含めた多職種チームによる体制へ移行しつつある。 そのなかでNPは主要なチームメンバーであり,裁量権をもち,従来の医師の業務を行なうことが多い。本稿では筆者がNPとして所属する大腸直腸外科における多職種チームの介入の例を紹介し,米国におけるNPの効果をケアの質,コスト,医療アクセスの面から考察する。 そして最後に,日本の特定看護師(仮称)の導入にあたり,医療施設における管理や教育の課題について触れる。