著者
松本 慶蔵 岩垣 明隆
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.675-680, 1991-05-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5

近年種々の抗生・抗菌薬が開発されているが,使用する際にはそれぞれの薬物の抗菌力,作用機序,体内動態,副作用,及び宿主側の状態を考慮した上で選択しなければならない.呼吸器感染症において用いられる薬物につき一般的な性質,喀痰内移行濃度などを踏まえて解説する.近年問題となっている多剤耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や難治性の緑膿菌感染症などは適切な抗生物質の選択・使用が行われず安易に用いたことが一因である.