著者
岩崎 一男
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.395-398, 1980
被引用文献数
7 16

ブドウ'マスカット•オブ•アレキサンドリア'の1芽挿しを用い, りん片除去, 石灰窒素上澄液, 100ppm GA<sub>3</sub> および500, 1,000ppmエセホン各処理が, 芽の休眠打破に及ぼす影響を調査した. その結果, りん片除去は休眠期間中のいずれの時期においても休眠打破効果が著しく大であった. 石灰窒素処理は休眠の深い11月に打破効果が大であり, りん片除去と変わらない発芽率を示した. エセホン処理は打破効果がみられず, GA<sub>3</sub>は休眠を著しく延長した.<br>11月中旬に, ガラス室栽植の3年生マスカット•オブ•アレキサンドリアの芽に対し, リン片除去および石灰窒素上澄液処理を行った結果, 翌年3月における発芽は両処理区ともに無処理区より良好であった.