- 著者
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下田 哲也
真下 忠久
松川 拓哉
中西 淳
岩本 竹弘
長谷川 篤彦
- 出版者
- 動物臨床医学会
- 雑誌
- 動物臨床医学 (ISSN:13446991)
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.2, pp.81-85, 2001 (Released:2007-04-17)
- 参考文献数
- 19
- 被引用文献数
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1
猫白血病ウイルス(FeLV)感染猫にみられる貧血の特徴を明らかにする目的で貧血が認められたFeLV感染猫267例の臨床病理学的および病態生理学的検討を行った。網赤血球の評価のある224例中、再生性貧血に分類された猫は27例、非再生性貧血に分類された猫は197例であった。非再生性貧血をMCV値と貧血の程度によって分類すると、貧血が重度になるほど大球性貧血に分類される症例が増加する傾向がみられた。再生性貧血27例の原因はヘモバルトネラ症が19例、IHAが8例であった。非再生性貧血の原因には、本来再生性貧血に分類されるが診断時に網赤血球数が2%未満で貧血に対する十分な反応がみられなかったため、非再生性貧血に分類された免疫介在性溶血性貧血(IHA)17例と、ヘモバルトネラ症13例、ハインツ小体性貧血2例が含まれた。赤芽球の低形成によるものは36例、慢性炎症に伴う貧血(ACD)によるもの26例、二次性貧血によるもの12例、無効造血によるもの9例であった。