著者
岩男昂
出版者
大分県海洋水産研究センター
雑誌
大分県海洋水産研究センター調査研究報告 = Bulletin of Oita Institute of Marine and Fisheries Science (ISSN:13430602)
巻号頁・発行日
no.4, pp.57-63, 2003-06
被引用文献数
6

1)各アサリ漁場の特性を明らかにする目的で、環境調査などを行った。2)一般的な底質環境である強熱減量、全硫化物量はほぼ同じ様な変動を示し、漁場間に違いはみられなかった。3)粗粒砂以上の占める割合は長洲、小祝、真玉、豊後高田、柳ヶ浦、和間、四日市漁場の順に高かった。4)細粒砂以下の占める割合は和間、真玉、四日市、豊後高田、柳ヶ浦、小祝、長洲漁場の順に高かった。5)地盤変動は小祝、四日市、長洲、和間、豊後高田、真玉、柳ヶ浦漁場の順に小さかった。6)底泥表層中の全色素量は四日市、柳ヶ浦、小祝、和間、真玉、長洲、豊後高田漁場の順に多かった。7)底泥間隙水中の全色素量は小祝、真玉、四日市、柳ヶ浦、和間、長洲、豊後高田漁場の順に多かつた。8)アサリの可食部中のグリコーゲン量は小祝で高い傾向が伺われた。9)粗粒砂以上の占める割合、中央粒径値、地盤変動、底質全色素量、間隙水全色素量を用いて、漁場の評価を5段階に大別した相対評価で行うと、小祝漁場の評価が最も高く、ついで、長洲、四日市、柳ヶ浦・真玉、和間、豊後高田の順であった。