- 著者
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岩貝 和幸
- 出版者
- 北海道大学
- 雑誌
- 特別研究員奨励費
- 巻号頁・発行日
- 2008
ナノクリスタル合成〜新たな構造性活性点の創製として水/界面活性剤/有機溶媒溶液を用いた単分散ゼオライトナノクリスタル合成法をMOR型に適用し合成条件を検討した。MOR型ナノクリスタル合成ではナノサイズ化の目標であるシリカライトナノクリスタルと同様の粒子径60nmを達成することができた。構造性活性点触媒反応システムへの展開〜ZSM-5ナノクリスタルでは結晶サイズがナノスケールであるため結晶外表面酸点量が多いよって、外表面酸点を不活性化した場合、大半の酸点が不活性化され反応活性が著しく低下する可能性がある。本年度は酸点量と結晶サイズが異なるZSM-5を合成し、外表面酸点を不活性化してアセトンからのオレフィン合成を行い、酸点量と結晶サイズの影響を明らかにすることができた。外表面酸点を不活性化したZSM-5ナノクリスタルではアセトン転化率がほぼ100%を維持し、芳香族の選択率を減少させ、オレフィン選択率を向上させることに成功した。構造体触媒反応システムへの応用〜粒子径が50nmのZSM-5ゼオライトナノクリスタルを積層した触媒膜を用いてZSM-5ゼオライトナノクリスタルの外表面酸点を不活性化における影響について検討した(MTO反応)。外表面酸点を不活性化することによりZSM-5ナノクリスタルを積層した触媒膜は転化率68%、オレフィン選択率43%を長時間にわたって達成した。積層膜の改良で触媒層機能を強化することにより高選択性をいかしたまま転化率の向上を達成することができた。