著者
島内 功光
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1982, no.8, pp.1363-1370, 1982-08-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
18
被引用文献数
1

フェノールとアセトンとから濃塩酸または塩化水素存在下でビスフェノールAを合成する方法について種々の検討を行なった。触媒として濃塩酸助触媒として3-メルカプトプロピオン酸を用いてビスフェノールA合成条件を検討し,フェノール/アセトンモル比4,反応温度70℃,反応時間5時間で最高収率を得た。触媒として塩化水素を用いてベンゼンなどの不活性有機溶媒を添加し,これら溶媒が製品の収率におよぼす影響について考察した。その結果,ビスフェノールA溶解度の小さいヘキサン,o-ジクロPtベンゼンを少量添加し低温でそれぞれ82.0%と88.0%の好収率で製品を得た。o-クレゾールとアセトンとから塩化水素存在下で有機溶媒を添加してビスフェノールCを合成し,溶媒の製品