著者
原田 征宏 崎田 省吾 西本 潤 西村 和之
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第25回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.425, 2014 (Released:2014-12-16)

カキ殻には、重金属や有機汚濁物質などに対する吸着能があることが知られており、微生物の付着機能も期待できることから、付着残渣を除去し、有機物含有量を下げたカキ殻を埋め立てると、埋立層の安定化促進に寄与すると考えられる。 本研究では、廃カキ殻を埋立層に投入した際の影響を調べることを目的として、廃カキ殻の環境庁告示第13号法試験(JLT13) 、pH依存性試験、重金属または栄養塩類の吸着実験を行った。また、アルカリフォスファターゼ(ALP)活性を測定した。 埋立地の環境下では、廃カキ殻からの重金属の溶出は、埋立基準値未満となることが分かった。また、廃カキ殻には、重金属、PO43--P、NH4+-N、NO3--Nに対する吸着能があった。さらに、ALP活性が認められたことから、微生物付着担体としての機能も有すると考えられた。したがって、廃カキ殻には、浸出水に対する浄化能があることが示された。