著者
川島昭彦 川島 敏生 横塚 政久 野鳥 長子 三ツ木 豊 三ツ木 裕子 田村 真佐美 栗山 節郎
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.117-122, 1990
被引用文献数
1

廃用性筋萎縮が生じた膝伸筋のトルク, スピード, 大腿周径の変化を測定した。廃用によって, トルク, スピード, 周径のそれぞれに減少を認めた。減少率は, スピードに比較してトルクが高く, ST線維の萎縮の強さが推測された。さらに当院での通常の訓練を行った後に第二回の測定を行った。その結果, 統計的にトルクのみ改善を認め, スピードと周径に変化はなかった。今後, スピードに対するアプローチも必要と思われた。廃用による周径とトルク, スピードの相関は, 低いか, 無相関であった。周径で厳密に筋力を推定することは困難であり, 評価としての周径の意義について測定方法を含めた再考が必要と思われた。