著者
坂本 巨樹 川本 史生 小西 善二郎 二村 良彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. PRO, [プログラミング]
巻号頁・発行日
vol.98, no.30, pp.159-164, 1998-03-23

再帰プログラムは書きやすく読みやすい場合が多いが、計算機で実行する際には手続き呼び出しとスタック操作が必要である.それゆえ, 与えられた再帰プログラムをスタックを使用せずしかも計算量も増加させずに, 反復型プログラムに変換する方法が古くから研究されている.我々は, 線形再帰プログラム(再帰呼び出しを実質的に1個所でしか行なわないプログラム)を計算量やスペース使用量を増やさずに反復型プログラムに変換する方法(再帰除去法)について先に報告した.その後, 我々はその報告に基づき, 線形再帰プログラムを能率のよい反復型プログラムに自動変換する再帰除去システムをLispを用いて実現した.本稿では, その実現法, 適用例及び問題点について報告する.