著者
川瀬 寧々
出版者
千葉大学教育学部授業実践開発研究室
雑誌
授業実践開発研究 (ISSN:18848818)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.43-52, 2019-03

[要旨] グローバル化社会に向け、語学教育だけでなく、より文化の違いを意識した教育を行うべきである。文化の違いを生み出す要因の1つとして、宗教が挙げられる。それは、宗教により規定される生活習慣が文化の形成に影響を及ぼしているためである。文化の違いを理解するために宗教の知識は欠かせないものだ。しかし、学校教育の中で、実践的にどのような場面で宗教が必要になるかを教える機会はない。そこで本研究では、宗教リテラシーを身につけることを目的に、生徒がグローバル化社会の中で宗教の知識を活用したり、宗教の知識を踏まえて行動したりすることを目指したマンガ教材を開発し、実践を行った。実践を通して、マンガ教材を用いることで授業の内容を可視化することや、生徒自身が当事者意識を持ち授業に取り組むことが可能となった。また、生徒の宗教に対する考え方にさまざまな変容をもたらすことが可能となった。上記の2点が成果として挙げられる。