著者
市川(向川) 祥子
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.441-451, 2010

<p>被服を中心としたおしゃれへの関心がきょうだい数・きょうだい構成・出生順位によってどのような影響を受けるのかを検討した.調査対象者は小中学生1062名であり,本研究では.小学生,中学生,それぞれにおいて分析を行った.様々な質問項目においてきょうだいの影響が確認された.特にひとりっ子においておしゃれに関する情報や流行への関心が高かった.全体として,ひとりっ子と女一女きょうだいにおいて,関心が高い傾向にあり,男きょうだいがいる場合の関心度が低くなる傾向にあった.更に,女子の場合,流行への関心では小中ともに性別の効果が見られたが,小学生では性別の効果が,中学生では出生順位の効果が多くみられ,女子次子の方が女子長子に比べ積極的に行動する傾向が明らかになった.長子の場合も次子の場合も,女一女きょうだいの場合が全体として関心が高い傾向にあり,男一男きょうだいの場合との差が顕著であった.</p>