著者
平井 敏之 大坐畠 智 川島 幸之助
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.4, pp.11-16, 2010-04-08

インターネットへのアクセス手段として、IEEE 802.11による無線LANが急速に普及してきた。無線LAN環境下で、TCPとUDPが同時に利用されているとき、それぞれの通信品質を確保する制御方式を提案する。UDPによるリアルタイム通信では、所定の帯域幅を必要とする。ところで、TCPの輻輳制御アルゴリズムとしてよく利用されるTCP Renoは、パケットロスが発生するまでウィンドウサイズを増加させる方式を採用している。そのため、UDP通信(リアルタイム通信)に必要な帯域幅を奪い、リアルタイム通信の品質を低下させる恐れがある。この問題を解決するために、無線LANの利用状況を観測しながら、リアルタイム通信の妨害をしないウィンドウサイズの制御方式を提案する。提案方式をコンピュータシミュレーションにより評価し、UDP通信に必要な帯域幅を確保しながらTCP通信が可能となることを示す。