著者
平尾 禎秀
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会誌 (ISSN:09170855)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.194-200, 2008-09-30 (Released:2010-05-31)
参考文献数
25
被引用文献数
1

2006年の容器包装リサイクル法改正により, 排出抑制に関する措置が施行され, 特にレジ袋について, 地方自治体と小売店等が連携し, 有料化やポイント制などの導入により削減を進める取り組みが全国的な広がりを見せるようになってきている。有料化を実施した地域では高い効果が上がっており, これは行動経済学の知見によって説明が可能であることを示しつつ, その前提として関係者の連携体制の確保が重要であることを示す。また, 2008年のG8神戸環境大臣会合で合意された神戸3R行動計画において, レジ袋対策をとることが盛り込まれた。20ヶ国以上の取組状況を概観し, 各国の取り組みが相互に影響し合っている様子を紹介する。こうした国内・国際両面でのレジ袋対策の進捗が持つ政策手法的な示唆にも言及する。