著者
平松 茂樹
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.8, pp.396-399, 2017-08-20 (Released:2018-02-01)
参考文献数
28
被引用文献数
1

中学校理科および高等学校化学で扱われる「色の変化を伴う反応」の一つに,酸塩基指示薬の変色がある。本稿では,種々の酸塩基指示薬とそのpH変化に伴う色の変化,その際に起こっている構造の変化などについて解説する。あわせて,酸塩基指示薬と同じメカニズムで発色するキレート指示薬や,酸塩基指示薬として実験に使われることが多いアントシアニンをはじめとする天然色素についても,発色団の構造の変化について解説を試みた。
著者
平松 茂樹
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.80-83, 2014-02-20 (Released:2017-06-16)
被引用文献数
1

銅はわれわれの生活に欠かせないコモンメタルのひとつである。本報では銅の性質の特徴と利用の歴史,近年における世界の需給状況について紹介する。また,主に高等学校の化学の教科書に紹介されているが,実際の授業においてあまり目にすることが多くない実験・演示実験や,銅に関する興味深い実験についても紹介する。
著者
平松 茂樹
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.136-139, 2015

高等学校段階において,アミノ酸およびタンパク質の検出反応として広く使われているニンヒドリン反応,ビウレット反応,キサントプロテイン反応について,その反応の原理を解説し,高校化学の授業で扱う際の留意点や実験における材料の例などを紹介する。加えて,キサントプロテイン反応において,ペプチド鎖のどのアミノ酸と反応しているのか,という点で,教科書の記載に差が見られた。このことについて検証を行ったところ,多くの高校教科書の説明には疑問があるのではないか,という結果が導かれた。