著者
平櫛貴章 高橋大介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.12, pp.1-6, 2013-05-22

近年,様々な分野で巨大なグラフが出現しており,そのようなグラフを高速に処理する方法が必要となりつつある.また,GPU を搭載したクラスタシステムの台頭も著しく,Top500 ランキングにおいても複数の GPU クラスタが上位にランクインしている.しかし,LINPACK ベンチマークで示された性能に対して GPU クラスタのグラフ処理能力はあまり高いものとなっておらず,アルゴリズムの改善によるさらなる高速化が必要であると考えられる.そこで,本稿では GPU クラスタにおいて大規模なグラフの幅優先探索を高速化する手法を提案し,実装および評価を行った.その結果,GPU を利用することで CPU のみを用いた場合に比べてより高速に幅優先探索を行うことができることが分かった.