- 著者
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渡辺 圭介
垂水 千早
小野 雅史
幸田 衞
植木 宏明
- 出版者
- 医学書院
- 雑誌
- 臨床皮膚科 (ISSN:00214973)
- 巻号頁・発行日
- vol.52, no.3, pp.254-256, 1998-03-01
43歳,女性.13年前に粘血水様便を初発とする大腸クローン病と診断され,サラゾピリンで加療されていた.寛解増悪を繰り返すうち8年後に蝶形紅斑を初発とする全身性エリテマトーデス(以下SLE)を発症した1例を経験した.SLEは典型的で溶血性貧血,腎症および抗リン脂質抗体陽性を伴い重症と考えられた.クローン病とSLEの合併例としての報告は稀であるが,両者ともに多彩な免疫異常を示し,また全身症状を伴うクローン病にSLEの診断基準をいくつか満たしている報告も散見される.両疾患の関連について若干の文献的考察を行った.