著者
広谷 真紀
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.145, pp.72-83, 2010 (Released:2017-03-21)
参考文献数
16

第二言語習得研究において,学習者が母語話者と自分の言語表現の使い方の違いや間違いに気付くことは言語習得を促すものとして指摘されている。それをうけ,学習者のブログなどのComputer Mediated Communication(CMC)のデータの管理ができて,表現の分析ができる教師用のツールと,学習者側も自分の過去の言語データを模範例と比較しながら自分の表現を省みることができる学習者用のツールの開発をした。それらのツールを1学期にわたって実際のコースで使用したが,学習者たちがレビューを通じて模範例との違いに気付き,その後の表現の使用に生かすようになったのかどうかを検証する。