著者
廣瀬 信己
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.51(2003-DBS-130), pp.95-112, 2003-05-22

インターネット上の情報流通は、学術や文化の発展に必要な、過去の情報に対する参照可能性が十分ではなく、知識や情報を流通させるメディアとして、空間的、時間的安定性を欠いている。国立国会図書館では、平成14年6月より「国立国会図書館インターネット資源選択的蓄積実験事業(WARP: Web Archiving Project)」を開始した。ウェブ・アーカイビングをめぐっては、著作権や納本制度といった制度的課題の他、セレクション、粒度、ロボット性能、品質管理、再収集ポリシー、深層ウェブ、メタデータ、識別子、全文検索、格納形式、原本性、長期保存、収集戦略等々、それぞれに制度的、技術的要素が絡み合った複雑な課題が数多く存在する。本事業を通じて明らかになりつつある、ウェブ・アーカイビングをめぐる実践と課題について、諸外国の動向も交えながら、報告する。
著者
廣瀬 信己
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.721-732, 2005 (Released:2005-02-01)
参考文献数
21
被引用文献数
2

国立国会図書館では,平成14年6月より「国立国会図書館インターネット資源選択的蓄積実験事業(WARP: Web Archiving Project)」を実施している。Webアーカイビングには,ホール・ドメイン,選択的,納入型,組み合わせ型など,さまざまなアプローチがある。IIPC (International Internet Preservation Consortium),e-Japan重点計画2004,国立国会図書館電子図書館中期計画2004,納本制度審議会などの内外の動向を交えながら,Webアーカイビングの実務と課題について,その概要を報告する。