- 著者
 
          - 
             
             廣部 紗也子
             
             小國 健二
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 公益社団法人 土木学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.72, no.1, pp.38-48, 2016 (Released:2016-05-20)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 20
 
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             1
             
             
             1
             
             
          
        
 
        
        
        乾燥破壊現象における亀裂の特徴的な幾何形状の支配法則は未だ解明されていない.既存研究は,乾燥に伴う不均一な水分分布が亀裂パターン形成の重要な役割を担うという直観に反し,解析領域内での一様な水分分布を前提とするか,水分移動・変位場の発生・破壊の擬似的な連成解析に留まっていた.本論文では,乾燥破壊における亀裂パターン形成の問題に対し,i) 乾燥に伴う水分移動と体積変化,ii) 不均一な体積収縮を反映しつつ,つりあい状態を満たす変位場の発生,iii) 亀裂の形成,全ての連成モデルを提案する.粒子離散化有限要素法による固体連続体の変形及び破壊の過程の解析と,破壊面の形状を反映させた拡散係数をもつ拡散方程式の有限要素解析の弱連成解析を行うことで,乾燥破壊現象に特徴的な亀裂パターンとその幾何形状の変化を再現する.