著者
張 永祺 石井 健一
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.4_47-4_59, 2012 (Released:2012-06-22)
参考文献数
23

中国で最も使われているマイクロブログの新浪微博の発言を分析対象とし、Twitterの日本語利用者の発言と比較しながら、中国のマイクロブログの情報伝播過程の特徴を明らかにした。分析には、「昆布の噂」に関する発言と無作為に抽出した発言の二種類のデータを用いた。結果によると、マイクロブログにおいて日本人の方がフォローの相互性が高く、個人間のやりとりに使う傾向がみられるのに対して、中国ではリツイートの利用率が高く、リツイート回数も日本より多い。また、中国ではマイクロブログにおいて情報が影響力の高い人から低い人へと伝わる。このため、中国では人気のある発言がリツイートによって短時間で多くの人に伝達される。一方、日本では、情報は水平的に伝わる傾向がある。ロジスティック回帰分析の結果では、中国のマイクロブログにおいて画像があることと個人体験的な内容ではないことがリツイートを有意に促進していた。
著者
張 永祺 石井 健一
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.47-59, 2012-03-25

中国で最も使われているマイクロブログの新浪微博の発言を分析対象とし、Twitterの日本語利用者の発言と比較しながら、中国のマイクロブログの情報伝播過程の特徴を明らかにした。分析には、「昆布の噂」に関する発言と無作為に抽出した発言の二種類のデータを用いた。結果によると、マイクロブログにおいて日本人の方がフォローの相互性が高く、個人間のやりとりに使う傾向がみられるのに対して、中国ではリツイートの利用率が高く、リツイート回数も日本より多い。また、中国ではマイクロブログにおいて情報が影響力の高い人から低い人へと伝わる。このため、中国では人気のある発言がリツイートによって短時間で多くの人に伝達される。一方、日本では、情報は水平的に伝わる傾向がある。ロジスティック回帰分析の結果では、中国のマイクロブログにおいて画像があることと個人体験的な内容ではないことがリツイートを有意に促進していた。