著者
謝 雪こう 彭子 澴
出版者
一般社団法人 アジアヒューマンサービス学会
雑誌
Journal of Inclusive Education (ISSN:21899185)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.1-15, 2023 (Released:2023-08-30)
参考文献数
22

障害者は芸術活動の参加を通して、コミュニケーションスキルの向上、生活満足度の向上等様々な先行研究で報告されたが、量的研究で障害者の変化を捉えた報告は見当たらなかった。そのため、本研究は芸術活動を用いたワークショップに参加した就労継続支援B 型所属障害者の変化と、その変化に対するワークショップの影響について、その性質や程度について分析し、解明することを目的とした。本研究の結果、ワークショップに参加した場合、非参加の場合と比較してWell Bei ng の点数が上がる可能性があると考察された。一方、質的分析の結果では、「ワークショップ」が「好き」、「人」と「一緒に」何かを作りたい、「綺麗」で「簡単」なものを作りたい、いつも来ているから「人」を「知る」ことができた等、ワークショップに対する満足とこれからも参加したいという期待が見られた。そのため、本研究は量的研究と質的研究両方からワークショップへの参加が障害者就労継続支援B 型の利用者のWell Being 向上に積極的な影響を与えたという方向性で他の施設や利用者に広げていく価値があると思われる。