著者
紙屋 信義 後藤 みゆき
出版者
学校法人 三幸学園 東京未来大学
雑誌
東京未来大学研究紀要 (ISSN:18825273)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.67-75, 2008

子どもたちが楽しく歌うためには、伴奏が必要である。幼稚園・保育園の就職試験の実技でピアノ伴奏を課すところは多く、ピアノは幼児教育の音楽活動になくてはならない存在である。保育現場で最も扱われている簡易伴奏とはどのようなものかを述べ、簡易伴奏とそれをアレンジした伴奏を使って幼稚園での実践を行い、子どもたちがどのような反応を示すか見て、ピアノによる伴奏作りの効果と意義について考える。結果としてアレンジを加えた伴奏を聴いて幼児が様々なことを感じることができた。幼児を歌にもう一度惹きつけるためには、アレンジは有効であることもわかった。子どもたちと触れ合う中で、音楽的感性を高めることは保育者の責任として大切であり、メロディーに対して変化のある和音設定をし、伴奏を工夫することは重要である。一つ一つの音を丁寧に、心を込めて伴奏する努力をすることが保育者にとって大切である。