著者
後藤 聖太 斎藤 恭一
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.7-14, 2016-01-15 (Released:2016-01-22)
参考文献数
11

東京電力福島第一原子力発電所の1~4号機取水口前の海水エリアに,原子炉建屋などから漏出した汚染水の一部が流れ込んで16万トンの海水が汚染されている。この汚染海水の処理には,吸着材をそのまま投入・浸漬後に回収する方式が「簡便,確実,そして安全」で有効である。港湾内汚染水から放射性セシウムやストロンチウムを除去するために,組み紐に成型した吸着繊維がその海水エリアに試験投入・浸漬されている。本稿では,セシウム除去用の吸着繊維の作製法や性能について解説する。