著者
江澤 義典 徳永 賢太
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.2025-2026, 1986-10-01

近年、大学においても情報処理教育が必要であることが認識され、理科系とか工科系に限らず文科系の学生にもコンピュータ・リテラシが要求される様になってきた。すなわち、数千人の学生を対象とした計算機利用演習が要求されるのであるが、個々の学生全員に専用の端末装置を終日確保しておくことはその設置経費が膨大となり非現実的である。したがって、千人程度の利用者に対して約百台の装置を設置し、利用者が互いに利用時間を調整する共同利用方式が望ましいことになる。関西大学情報処理センターにおいては、昭和55年度に当時の電子計算機室のTSSコーナに1O台のキャラクタディスプレィ端末装置を設置して学内の研究利用に供したのが最初であった。その後、昭和58年に30台に増設し、昭和60年1月には55台にまで増設した。これらの運用方式としては最も簡単な利用当日分に限定した予約記帳方式を採用していた。利用者の数が装置の数に比べてあまり多くないときには何の問題も無かったが、利用希望者数が端末装置数の十数倍を超えたときにいくつかの不合理な点が顕在化してきた。たとえば、繁忙期には早朝から数百人の利用希望者が列をなして順番を争うようにまでなった。そこで、先着順を原則としながらも一週間先までの計画的な個人予約が可能なオンライン予約システムを新たに開発したのでその概要を報告する。