著者
戎 直哉 宮田 一乘
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.27-30, 2013
参考文献数
9

顔を描画する際に,「アタリをとる」と呼ばれる顔の輪郭や鼻の位置などを丸や十字で大まかなに描き,絵のバランスをあらかじめとる手法がある。顔のアングルや表情次第ではアタリをとることでさえ容易でなく,それを練習するための本やサイトが存在する.しかし,本やサイトの情報だけではユーザが求めている絵のアタリの取り方やその表情について不明な場合もあり,かつ,個人では自分が描いた絵が適切なアタリの位置に描けているかどうか判別しがたい.そこでユーザが様々なアングルのモデルのアタリを描き,それに対して適切なアドバイスをするシステムを開発する.提案システムを用いることで,ユーザに正しいアタリの位置を認識させることを目的とする.2週間の試験を行った結果,提案システムを用いたグループの方が用いなかったグループより,想像で様々な顔のアングルをバランス良く描けるようになった.