著者
菊池 由莉恵 戎井 理 大野 敬三 徳永 仁夫 明坂 和幸 上田 晃久 西原 永潤 窪田 純久 宮内 昭
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.11, pp.2425-2431, 2017-11-10 (Released:2018-11-10)
参考文献数
7

31歳,女性.Basedow病の診断で抗甲状腺薬を投与されていたが,甲状腺機能正常化せず,当院受診.syndrome of inappropriate secretion of thyroid stimulating hormone(SITSH)の状態で,TR(thyroid hormone receptor)β1遺伝子解析の結果,甲状腺ホルモン不応症と診断し,抗甲状腺薬を中止した.甲状腺ホルモン不応症の約3分の1の症例がBasedow病と間違えられ,適切でない治療を受けておりSITSH所見を診た際は,甲状腺ホルモン不応症を念頭に置く必要がある.