著者
佐藤 泰司 東 昇吾 竹内 隆治 川島 帝都夫 高藤 豊治 戸澤 孝夫 池谷 知格
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.161-169, 1986-06-30 (Released:2017-02-13)

副第5指屈筋はヒトの足底で観察出来る小型の破格筋で, 本筋の起源については古くから多くの論説のある興味深い筋である。著者らは日本人成人遺体10体(男6体, 女4体)を検索し, 4体・6体側例の副第5指屈筋を認めた。体側別出現頻度は両側2体, 左側1体および右側1体で, 性別出現頻度は男3体, 女1体であった。また, 1例は副第5指屈筋, 副第4指屈筋および副第3指屈筋の共存する非常に稀な破格であった。破格筋の支配神経については1例のみ外側足底神経の筋枝を確認することが出来た。