著者
所 正治
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

途上国の健常学童の糞便内に存在する細菌叢、原虫叢、真性菌類などによる腸内微生物叢の種構成の豊かさを定量的に評価し、遺伝子レベルでの多型をも評価することで、先進国ではすでに失われてしまった腸内原虫叢の存在が、宿主であるヒトにもたらす有益な効果を明らかにし、その臨床応用の可能性を探索する。これは、人類がこれまでの共進化をとげてきた本来の腸内環境を明らかにするアプローチであり、衛生仮説におけるX因子として、非病原性の種を含む腸内原虫叢を仮定した試みでもある。