著者
斉藤 葉子 大木 みどり
出版者
羽陽学園短期大学
雑誌
羽陽学園短期大学紀要 (ISSN:02873656)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.1-14, 2011-02

本研究Ⅶでは、「実習の事前・事後指導に関する研究Ⅵ」において、責任実習における保育実践で、約5割の学生が問題と捉えている「導入」について、その実態を探り、問題と課題を検討するために、2年次学生に対しアンケート調査を行った。 結果は以下の通りである。1.責任実習の内容は、制作活動が約6割を占めていた。集団遊び・運動遊び・表現遊びは約3割である。2.導入の内容は、「見本や作品の提示・関連した話・手遊び・紙芝居の読み聞かせ」の四つの内容の合計が107件で、全体の約7割となっている。3.幼児の遊びは本来主体的で、自発的であることが求められる。幼児の遊びを自発的、主体的な活動へ導くためには、意欲を掻き立て取り組むことができるような働きかけ「導入」を行っていく必要がある。4.手遊びは、保育実践する者の意識・視点を幼児の世界に近づけ、導入において新しい遊びの世界を広げる役割を果たしている。