- 著者
-
研 攻一
- 出版者
- 羽陽学園短期大学
- 雑誌
- 羽陽学園短期大学紀要 (ISSN:02873656)
- 巻号頁・発行日
- vol.9, no.1, pp.73-85, 2011-02
「良い教師像」「良い教師の条件」について、学習者の土着認識(ルバーシステム)と、3群の「良い教師の条件」の選択項目の選択型の違いよる、対立情報提示の効果について検討した。次のような結果が得られた。 (1)土着の認識に関しては、金八先生やヤンクミ先生などテレビで放映されている教師像が良いと考えられていること、その条件は「生徒の側に立つ」ということが大きな理由であることが示された。また、「部活動の指導に熱心だが、教材研究などの準備を疎かにしているバレー部の先生」に対しては、「良い教師」と判定せず、「両立すべきだ」との理由を挙げている。 (2)対立情報の提示の効果では、「生徒の側に立つ」群では、「生徒の側に立つ」条件群の選択率が減少し、「生徒の側に立つ+部活を熱心に指導する」群では、「部活を熱心に指導する」の選択率だけが減少した。「その他」群では、「部活を熱心に指導してくれる」「生徒の悪いところを注意してくれる」の増加が見られた。